くまがい内科・脳神経内科クリニック

一般内科

風邪や気管支炎、インフルエンザなどよく見られる病気から、ご自身の症状が何科の専門であるかがわからない場合にも、お気軽にご相談頂ければと思います。

内科は医療機関のコンシェルジュと心得、お困りになっている症状の原因・病態に応じた適切な診療を行って参ります。

より専門性の高い診療が求められる場合には適切な高次医療機関にご紹介させて頂き、連携して診療にあたって参ります。

風邪症候群

風邪症候群は、カタル性の急性上気道炎の総称(通称 かぜ)であり、発熱、鼻汁、くしゃみ、のどの痛み、せき、たん、声がれといった気道症状や、頭痛、筋肉痛、手足のさきの感覚異常などの全身症状がみられます。

かぜの原因となる病原体はほぼウイルスであり、そのウイルスの数は数百種類にものぼるとされています。そのため、抗生物質はききません(むやみに抗生物質を使うと耐性菌を増やすことになるため、2018年4月には、厚生労働省からかぜの際には抗生物質を処方しないようにという通達が出されました)。 かぜに効く抗ウイルス薬はいまだに開発されていないため、処方される薬はあくまで症状を緩和するための薬で、つらい症状をやわらげて、できるだけ快適な生活を送れるようにし、体力の消耗を防いで回復を早めることを目的としています。

かぜの基本症状の多くは、1週間程度で自然に治ります。それ以上続く場合や、鼻水がにおう、咳がずっと止まらないなど、風邪とはちょっと違う症状が見られた場合は、別の感染症にかかっている恐れもあるので、医療機関を受診するようにしましょう。

また、高齢者の場合、脳血管障害などによる嚥下(えんげ)反射やせき反射の低下、気道変形やせきの力強さが落ちて気道内貯留粘液の浄化能低下、代謝性疾患や悪性腫瘍などによって感染しやすいからだの状態などが続くと、感染が進展し重症化しやすくなります。食欲の低下やそれに伴う低ナトリウム血症や脱水症状のために意識低下を生じやすくなったりし、肺炎を併発していることもありますので、早めに医療機関を受診するようにしましょう。

膀胱炎

一般によくいわれている膀胱炎は急性(単純性)膀胱炎のことで、頻尿(トイレに行く回数が増える)、排尿の終わりごろの痛み、残尿感、尿が濁る、尿に血が混じるといった症状があり、発熱はほとんどありません。 主に大腸菌などの細菌が尿道を通り、膀胱に侵入して炎症を起こします。いたって健康な方でも起きる可能性がある病気で、特に男性よりも尿道が短い女性に発症することが多く、女性の2人に1人がかかると言われています。

水分を十分に摂取して尿量を増すことにより、症状が緩和されます。しかし、それだけでは治療効果は不十分のため、膀胱炎の原因となっている菌を死滅させる抗生物質を服用します。最近は薬剤耐性菌も増えており、効果が不十分の場合は抗生物質の種類を変えます。 膀胱炎は適切な治療をせずに放っておくと、細菌が腎臓までさかのぼり、発熱、嘔吐、背中や腰の強い痛みという症状が現れる、腎盂腎炎を引き起こしてしまう可能性があるので、早めに医療機関を受診するようにしましょう。

〇予防方法

  1. 水分を多めにとる。
  2. 尿を我慢していると膀胱内に細菌が繁殖しやすくなるので、なるべく我慢しない。
  3. 性行為の後は排尿する。
  4. 腰まわりを冷やさないようにする。
  5. 排尿・排便後の拭き方に注意し、前から後ろに拭く。
  6. 温水洗浄便座は膣内の細菌を尿道に押し込むことがあるので、膀胱炎を繰り返しやすい人は使用を控える。

花粉症

花粉症とは、体内に侵入した花粉が原因で生じる季節性アレルギー性疾患の総称です。現在、日本人のおよそ4人に1人が花粉症だと言われています。花粉症の症状が現れやすいのが、鼻と目です。「鼻の三大症状」と言われるのが、くしゃみ、鼻水、鼻づまり。こうした症状は、風邪と間違われやすいのですが、風邪であれば1週間程度で治るのに対し、花粉症は花粉が飛んでいる間は続くこと、さらさらとした水っぽい鼻水が流れることといった違いがあります。一方、「目の三大症状」と言われるのが、目のかゆみ、目の充血、涙です。このほか、体がだるい、熱っぽい、イライラする、喉や顔、首がかゆい、集中力が低下するといった全身症状を伴うこともあります。

原因となる植物は、スギやヒノキ、イネ、ヨモギ、カモガヤ、ブタクサ、シラカンバなどです。日本はスギ林が多く、スギ花粉症の占める割合が最大です。花粉の飛散時期により症状の変動があり、スギの場合は1月以降、ヒノキの場合は3月以降、イネの場合は5~6月にかけて流行がみられます。 治療の基本は、まず原因物質の回避です。花粉の飛散情報に注意し、飛散が多い日は外出を控えるとともに,外出時は眼鏡やマスクを着用します。薬物療法は抗ヒスタミン薬や抗ロイコトリエン薬の内服や鼻噴霧用ステロイドホルモン剤が中心です。また、アレルゲン免疫療法は治療効果が高いのですが,長期間の継続治療も必要です。

胃腸炎

胃腸炎とは、何らかの原因によって胃や腸管に炎症が生じ、胃の痛み、胃のもたれ、おなかの痛み、おなかの膨満感、下痢、吐き気、嘔吐、気持ち悪さなどの消化器症状が引き起こされる病気のことです。消化器症状のほか、頭痛、発熱、倦怠感、関節痛などがみられることもあります。胃腸炎は感染性胃腸炎と非感染性胃腸炎の2種類に分類されます。感染性胃腸炎の原因は「ウイルス」と「細菌」に分けられ、多くがノロウイルス・ロタウイルス・アデノウイルスなどのウイルスによるものです。頻度は少ないですが、大腸菌・サルモネラ菌・カンピロバクターなどの細菌によるものがあります。一方、非感染性胃腸炎の原因としては、アレルギーによるものや食習慣の異常、薬剤性、寄生虫などが挙げられますが、一般的には感染性胃腸炎よりも症状は軽度であることが多いです。

感染性胃腸炎の場合、細菌性では原因菌に適した抗生物質が使用されることもありますが、基本的には、頻回の下痢や嘔吐による脱水に注意しながら自然に症状がよくなるのを待ちます。小児や高齢者は脱水になりやすいため、十分な水分が摂れない場合には点滴による脱水状態の改善が行われます。

生活習慣病

生活習慣病には、高血圧症、糖尿病、脂質異常症(高脂血症)、高尿酸血症(痛風)などがあります。これらは一つ一つの疾患は軽症でも、いくつもお疾患が重なり合うことで、より重篤な病気を引き起こす可能性があります。

特に、動脈硬化が進行し、脳卒中や心筋梗塞といった心血管系の病気を引き起こすと、生活に大きな影響をきたしたり、場合によっては死に至ることもあります。また、最近では脂肪肝による肝障害もこうした生活習慣病と密接に関連しており、高度の肝障害を伴う脂肪肝のなかには肝硬変に進展するともいわれております。いずれも過食や偏食、運動不足、嗜好品(タバコ・お酒など)の摂取過多といった生活習慣の不摂生が主な原因となって起こる慢性疾患であり、生活習慣を見直すことによって予防・改善できる部分が大きいのが特徴です。

高血圧症

高血圧症とは、持続的に血圧が上昇している病態のことで、一般的には診察室での血圧が140/90mmHg以上である場合に診断されます。高血圧が存在してもあまり症状がなく、健康診断で指摘されることが多い(40歳以上の45%)ですが、放置されてしまう場合も多いです。高血圧は放っておくと、その高い圧力によって血管壁にストレスがかかり、動脈硬化が進行して心不全や狭心症、心筋梗塞、脳出血や脳梗塞といった心血管系の病気を引き起こす可能性が高くなります。

まずは、定期的に血圧を測定し、日常生活での血圧の状態を把握するとともに、血圧が高いことの自覚を促します。そして、適正な体重(BMI25未満)を維持し、適度な運動(毎日30分以上、ウォーキングやサイクリングなどの軽めの有酸素運動)を継続的に行い、減塩(1日6g未満)に努める、禁煙や節酒(1日に日本酒なら1合、ビールなら中ビン1本程度)をする、野菜・果物・魚を積極的に摂取し、コレステロールや飽和脂肪酸の摂取を控える、などの生活習慣の改善(食事・運動療法)を心掛けていただきます。それでも血圧のコントロールが不十分な場合は、降圧剤による薬物療法を行います。

脂質異常症(高脂血症)

脂質異常症とは、血液中のLDL(悪玉)コレステロール、やトリグリセライド(中性脂肪)が過剰な状態、またはHDL(善玉)コレステロールが少ない状態をいいます。脂質異常症を放置すると、動脈の内側の壁にコレステロールが溜まり、血管が盛り上がって狭くなり、それとともに血管が硬く、そしてもろくなり(動脈硬化)、ついには脳梗塞や心筋梗塞の発作を引き起こしてしまいます。また、高血圧などと同様に自覚症状が無いため、健康診断などの機会を利用して、早い段階で見つけることが大切です。

血液中のLDLコレステロールを下げるためには、食事療法、運動療法、薬物療法をバランスよく行うことが重要です。特に食事療法は重要で、高LDLコレステロール血症の人は動物性脂肪を含む食品を減らして植物性脂肪を含む食品を増やす、コレステロールの多い食品を減らす、野菜やきのこ類などの食物繊維を豊富に含む食品を積極的に摂る、高トリグリセライド血症の人の場合は糖質の多い食品やお酒を控える、摂取エネルギー(カロリー)をコントロールする、などを心掛けます。 運動療法としては、ウォーキングなどがお勧めです。こうした軽めの有酸素運動を続けていると、トリグリセライドを減らし、HDLコレステロールを増やします。これらの治療で効果が不十分の場合は薬物療法を行います。また、動脈硬化が強い場合は、早期に薬物治療を開始する場合もあります。

糖尿病

糖尿病は、何らかの原因で血液中の血糖が慢性的に多い状態となり、血糖値が高くなる病気です。血糖値が高い状態が続くと、血管をはじめとする全身の組織に悪い影響が及んできます。糖尿病には1型糖尿病と2型糖尿病があります。

1型糖尿病は、何らかの原因でインスリン(血糖を下げるホルモン)を産生する膵臓のβ細胞が破壊されることにより発症します。原因ははっきりとはわかっていませんが、免疫システムの以上により自らの細胞が攻撃されてしまう、自己免疫によるものが考えられています。若いうちに発症することが多く、インスリンの分泌が極度に低下するため、血糖が異常に増加し、重篤な症状を引き起こすことがあります。

2型糖尿病は、運動不足や食生活の欧米化による脂質摂取量の増加、栄養バランスの偏った食事や不規則な食生活などにより、インスリンの分泌が足りなくなったり、足りていてもうまく細胞に作用しなくなることにより発症します。糖尿病全体の90%以上を占め、最も多いとされています。 ほとんどの場合、発症初期は無自覚・無症状で、健康診断で指摘されます。悪化した場合には、多飲、多尿、口渇といった症状が現れます。他にも、食欲増進、疲れやすい、体重減少などの症状で糖尿病がみつかる場合もあります。

糖尿病が長期化すると臓器障害を引き起こします。脳梗塞や心筋梗塞、末梢動脈性疾患といった心血管系の病気だけでなく、3大合併症といわれる、糖尿病(性)腎症、糖尿病(性)網膜症、糖尿病(性)神経障害(糖尿病性ニューロパチー)にかかる危険性が高まります。 糖尿病(性)腎症が起こると、最終的には腎不全に陥り、透析が行われることもあります。糖尿病(性)網膜症が起こると、視力低下や失明につながります。糖尿病(性)末梢神経障害(糖尿病性ニューロパチー)が起こると、下肢の知覚障害によって足が壊疽(えそ)にいたり、下肢の切断をすることがあります。

糖尿病の治療では、食事療法や運動療法がもっとも重要です。食事内容を改善したり、適度な運動を生活に取り入れたりしながら、薬物治療を行います。薬物治療では、複数の薬剤を組み合わせることが多くあります。不足あるいは欠乏したインスリンを体外から補充したり、膵臓からのインスリン分泌を促進するような薬剤を使用したりすることもあります。他にも、糖分の吸収を抑制して血糖値の上昇を緩やかにする薬剤を使用することもあります。糖尿病は自覚症状がはっきりしない場合であっても病状が進行するため、健康診断などで血糖値の以上を指摘されたら早めに医療機関を受診し、適切な診断・治療を行うことが大切です。

高尿酸血症(痛風)

高尿酸血症は、「生活習慣病の入り口」といわれ、糖尿病や高血圧、脂質異常などの生活習慣病を合併しやすいといわれています。この50年間の間に、20代でも尿酸値が高い人が増え、痛風発症のピークも30代と若い世代の増加が目立っています。

高尿酸血症はアルコールや肉を多く摂取するといった食生活を改善し適度な運動を心がけ、必要であれば薬物療法で尿酸値をコントロールしていく必要があります。尿酸値が高すぎる状態が続くと、ある日突然、足の親指などの小さい関節やくるぶし、膝、肘などに激烈な痛みや発赤、熱感、腫脹などの発作が起こります。これが痛風発作です。発作は数日で治まり次の発作まではまったく無症状なので、つい放置しがちになります。また、高尿酸血症では腎臓に結石を作ることもあります。尿酸値をチェックして、生活習慣を見直しましょう。

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