花粉症

新型コロナウイルス感染症の流行で、外に出てくしゃみをしたり鼻水を垂らしていると他の人から冷たい目で見られるなんてことはないでしょうか?気候も暖かくなり、花粉症の方々にはつらい季節がやってきました。

さて、花粉症とは、体内に侵入した花粉が原因で生じる季節性アレルギー性疾患の総称です。現在、日本人のおよそ4人に1人が花粉症だと言われています。花粉症の症状が現れやすいのが、鼻と目です。「鼻の三大症状」と言われるのが、くしゃみ、鼻水、鼻づまり。こうした症状は、風邪と間違われやすいのですが、風邪であれば1週間程度で治るのに対し、花粉症は花粉が飛んでいる間は続くこと、さらさらとした水っぽい鼻水が流れることといった違いがあります。一方、「目の三大症状」と言われるのが、目のかゆみ、目の充血、涙です。このほか、体がだるい、熱っぽい、イライラする、喉や顔、首がかゆい、集中力が低下するといった全身症状を伴うこともあります。

原因となる植物は、スギやヒノキ、イネ、ヨモギ、カモガヤ、ブタクサ、シラカンバなどです。日本はスギ林が多く、スギ花粉症の占める割合が最大です。花粉の飛散時期により症状の変動があり、スギの場合は1月以降、ヒノキの場合は3月以降、イネの場合は5~6月にかけて流行がみられます。 治療の基本は、まず原因物質の回避です。花粉の飛散情報に注意し、飛散が多い日は外出を控えるとともに,外出時は眼鏡やマスクを着用します。薬物療法は抗ヒスタミン薬や抗ロイコトリエン薬の内服や鼻噴霧用ステロイドホルモン剤が中心です。また、アレルゲン免疫療法は治療効果が高いのですが,長期間の継続治療も必要です。

最近では薬局でも抗アレルギー剤が買えるようになり、便利になっておりますが、それでも症状が改善しない場合は、医療機関を受診し不快な症状を取り除きましょう。